IT業界に入るための基礎知識についてまとめている記事です。
ITエンジニアになる方法に加えてそれ以外の職種でIT業界に入る方法も紹介します

IT業界は現在伸びている業界なので目指そうと考えている方も多いと思います。
本記事では、IT業界に関する様々な知識をまとめているので目指す際の参考にしてください。

IT業界を目指す前に知っておいて欲しいこと

IT業界に入る前に知っておいて欲しいことについてまとめています。IT業界を目指している方の中には何も考えずにプログラミングを勉強している方が多いです。

しかし、IT業界に入るからといって必ずしもプログラミングの勉強をする必要はありません

勉強も大事ですが、まずはIT業界について知ることから始めましょう。

IT業界の役割

IT業界の役割は「コンピュータを始めとした情報処理の技術を活用して顧客の抱えている課題を解決すること」です。

例えばATMは「人件費を削減する」と考えている銀行の課題を解決できます。

同時に忙しいので「短時間でお金を降ろしたい」とか「銀行の閉まっている土日にも降ろしたい」と思っている預金者の課題も解決できますね。

上記のATMのように顧客の課題を解決するために最も大事なことはなんだと思いますか?
プログラミングではありません。

もちろんプログラミングがないとシステムは組めないので必要ではあるんですが。

IT業界において最も大切なことはプログラミングのプロフェッショナルであると共にシステムの顧客となる業界のプロフェッショナルであることです。

例えば上記のATMシステムを開発している企業の場合は銀行やお金のプロフェッショナルでなければなりません。

ただし、必ずしも個人で両方を満たす必要はなくチームに銀行やお金のプロフェッショナルがいればOKです。もちろんある程度は銀行やお金について勉強すべきですが。

現職ITエンジニアの方でも勘違いしている方がおり、「俺は技術者なんだから技術だけ学べばいいんだよ」という人が多いです。

しかし、ITエンジニアは趣味でプログラムを書いている訳ではありません。お金をもらって働いているプロです

なので顧客の業界について勉強し、抱えている問題について考えるのは当然の義務。

顧客を無視したプログラミングをすればいつか痛い目を見ます

かくいう私も「技術だけ学んでいればいい」と考えてしまっていた時期があり、何度も痛い目を見てきました。

技術は大事ですが、それ以上に顧客について理解することが大事です。

IT業界について学ぶとともに、入りたい企業が「どんな業界を顧客としているのか?」についても学ぶようにしましょう。

IT業界を目指すには?プログラミングは必要?

「IT業界目指すならプログラミングを勉強しとけばいいんでしょ?」
と考えている人が多いのですが、全く必要ありません。もっと言うとITエンジニアになる場合でもプログラミングの勉強はいらないです。

プログラムが書けるに越したことはないんですが、それ以上にこれまであなたが積み上げてきた実績や経験を活かすことが大事です。

プログラミングを勉強しても実務経験者には勝てません。しかし、あなたが積み上げてきた実績や経験を活用すれば実務経験者にも十分勝てます。

もちろん自分に足りないと感じることについて勉強をする姿勢は大事です。が、まずは自分の手持ちのカードで勝負することを考えましょう。

未経験者からITエンジニアになる時に勉強すべきことは?プログラミングではありません

IT業界と人材不足

IT業界の深刻な人材不足を抱えているのは事実です。
IT業界が抱えている人材不足には主に以下の2種類あります。

・高度な人材の不足
・中小企業や地方企業が抱えている慢性的な人材不足

1つ目は主に大企業などが抱えている高度な人材の不足です。AIなど高度な知識が必要な技術を持ったエンジニアが不足しており、日本は世界から比べてIT分野でかなり出遅れています。

ちなみに初級~中級のエンジニアは腐るほどいます。

俺だよオレオレ。

仕事がなくて困っている人も多いです。

2つ目は中小企業や地方企業が抱えている慢性的な人材不足です。これは現在問題になっている高度な人材の不足とは特に関係なく、中小企業や地方企業が何十年も前から抱えている問題です。

ネットだとごっちゃにして説明している人が多いので注意しましょう。

未経験者がいきなり高度な人材を目指そうとしてもなかなか厳しいものがあるので、まずは地方企業や中小企業を目指す方がよいです。

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情報処理の勉強方法

ITエンジニアになるにせよ、他の職種で入るにせよIT業界に入るのであれば情報処理について学んでおくことが大切です。

幸い情報処理を学ぶにはうってつけの「情報処理技術者試験」という国家資格があるので参考書を買って勉強しましょう。まずは、ITパスポートか基本情報技術者を取得するのがおすすめです。

ITパスポートの試験対策まとめ
基本情報技術者(FE)の対策まとめ

テレワーク

世の中の情勢もあってテレワークもかなり広がってきました。
事務所と働く場合と比較すると自由に働ける反面、自己管理や作業環境・情報セキュリティなどテレワークならではの問題もあります。

クラウドソーシング

クラウドソーシングはオンラインで受注・発注を全て完結させる働き方です。受注側は手数料はかかりますが、面倒な書面のやりとりはかなり簡略化できますし、支払いがされないなどのトラブルも直接依頼よりは少ないなります。(完全になくすことは難しいですが)

受注者の能力にかなりばらつきがあるので発注する際は注意が必要です。

ITエンジニアになるには?

ITエンジニアになりたいという方は多いと思います。
やはりプログラミングを勉強してしまう方が多いのですが、必ずしも必要なわけではないです

まずはITエンジニアがどんな仕事か知り、将来を設計しましょう。

ITエンジニアとは?

ITエンジニアはITに関する技術を持った仕事全般を指します。
その仕事は多岐に渡り、顧客と対話するコンサルティングや営業のような仕事からシステム設計・開発・テストなど技術的なものまであります。

最も個人でいくつもの仕事をこなすことは少なく基本的にチームによる分業です。開発も営業もやる人はほとんどいません。

基本的にチームプレイなのでコミュニケーションは必須です。でも苦手な人が多いこと

最近はいくらかマシになりましたが、残業が多い業界です。休日出勤もよくあります。そしてプロジェクトは高い確率で炎上するめっさしんどい職業です。

IT業界に入るだけならITエンジニアになる必要はありません。
もの作りが好きとか製品を愛しているとかでない人は、「本当にITエンジニアになりたいのか」をよく考えてみてください。

ITエンジニアを目指している人に伝えたいこと

ITエンジニアにプログラミングは必要なのか?

「ITエンジニア=プログラミングが仕事」と考えている方が多いですが、必ずしもプログラムを書く訳ではないです。

例えば私が5年間所属していたQAでは一切プログラムを書きません。(個人的には書いていましたが)

というかQAなどプログラムを書かない部署にいる人はITエンジニアなのに全くプログラミングができない人も多いです。

なので「ITエンジニアになりたいからプログラミングを勉強する」という考え方は根本的に間違っています。プログラムを書く部署に入るにしても入社してから勉強すればOKです。

もちろん入社前に勉強しておくことに越したことはありません。選考の時に勉強している姿勢を見せることは大事ですし。ただ、何も考えずにプログラミングを勉強しているのはダメです。

未経験からの転職

20代であれば未経験でも雇ってくれる会社も多いので入りやすいです。
30代以降は転職が厳しくなるので時間をかけて根気よく続ける必要があります。

体力と精神力がめっちゃいる仕事なので30代以降で目指すなら以下のどちらかが必要です。

・20代ばりに働ける体力と精神力
・長期的な視点

20代ばりに体力のある人ならいきなり挑戦するのもありですが、給料も20代並みになる可能性も考慮しましょう。

体力がないけどどうしてもITエンジニアになりたい方は長期的に考えることが大事です。IT業界に現在の職種のまま入り、3~5年くらい勉強して異動や独立を狙いましょう。

また、既に結婚されている方はご家族の協力が必要です。一人で決めずにきちんと話し合いましょう。

「再現性がある」と「あなたが再現できるか」は別という話

実績を作る方法

ITエンジニアとして仕事を取るためには実績が必要です。
実績が0なら信用も0。

まずはどうにか最初の実績を作る必要があります。
実績を作る方法の例は以下の通り。

・IT企業に就職する
・副業から始める
・アプリを作る
・ブログで技術記事を書く

最初の実績を作ることが最もハードルが高いですが、そこを過ぎれば積み上げる作業なのでいくらか楽になります。

最短はIT企業で3~5年経験・実績を積み実力をつけることですね。
会社に入るとプログラミングだけではなくプロジェクトのノウハウなど学べることが非常に多くあります。

言うまでもありませんが実績と実力は別物です。実績を積んだからと言って実力がついたと勘違いしないようにしましょう。

ITエンジニアとして最初の実績を作る方法

コンピュータの勉強

ITエンジニアとなった後にどんな仕事をするにせよコンピュータの知識は必須です。
ITエンジニアを名乗っているのにコンピュータの知識がないのは流石にNG。

コンピュータの基礎知識は情報処理試験の参考書で学べるのでまずはITパスポートか基本情報技術者から始めましょう。

ITパスポートの試験対策まとめ
基本情報技術者(FE)の対策まとめ

ITエンジニアのためのコンピュータの基礎知識まとめ
ITエンジニアがkindle unlimitedを活用する5つのメリット

プログラミングの勉強方法

プログラミングは入社後の勉強でもOKです。入社前にやっておくに越したことはないですが、数ヶ月の勉強では大してスキルが伸びないのでどちらかというと「選考に通るために勉強の姿勢を見せる」という目的のための勉強になります。

受験のための勉強みたいで嫌かもしれませんが、事前の勉強なんて「やる気があることを見せる」くらいの効果しかありません。

スキルを上げたいならむしろ仕事を始めてからの継続的な勉強が大事です。

仕事で使う言語から勉強する方が多いかもしれませんが、あまりおすすめしません。
私は仕事で使うという理由でC言語から始めましたが玉砕しました。

まずは簡単な言語から始めてプログラミングの基本を理解しましょう。

Mac・Windowsでできるプログラミングの始め方まとめ

初心者が始めるならPythonが特におすすめです。

Pythonプログラミングの始め方まとめ
PythonにおすすめのノートPC4選+パソコンの選び方

作業効率化とスケジュール

作業効率を上げる方法の1つに「作業の細分化」があります。
複雑な作業や時間のかかる作業であっても細分化することで、スケジュールに組み込みやすい小さな作業にすることが可能です。

作業の細分化の方法
作業を細分化するメリット〜複雑な作業は細分化しよう〜
無駄な作業を減らす6つの手順

◆関連記事
隙間時間の作り方〜やりたいことをやる時間を捻出しよう〜
高い目標を越えるためには小さな目標を繰り返そう
実践したらアウトプットしよう

タイピングスキル

タイピングを上達させたいならパソコンを使った趣味を見つけよう
タイピングが遅い人のための7つの改善方法

ITエンジニアとスクール・情報商材

ITエンジニアには情報商材もスクールもいらない

ITエンジニアを目指すのであれば基本的にプログラミングスクールや情報商材にお金を突っ込む必要はない」というのが私の意見です。

プログラミングスクールは飽くまでプログラミングを学ぶ場でありITエンジニアとして力をつけられる場ではありません

上記は「ITエンジニア転職保証」をうたっているスクールでも同様であり、過度に期待しない方がよいです。
ITエンジニアとして実力をつける方法はITエンジニアとして働くしかありません

未経験フリーランスは非常にハードルが高いので、まずは会社に就職して3~5年程度働くことをおすすめします。

初心者は情報商材を買わない方がよい

情報商材に関しては、全てが詐欺というわけではありませんが、残念ながら以下の理由で役立たない可能性が高いです。

・初心者では詐欺商材とまともな商材の区別がつかない
・仮にまともな商材を買ったとしても初心者には難易度が高過ぎて実行できない
・書いた人のスペックが高過ぎて常人には真似できない

おすすめはProgateや入門書で地道に学んで知識を増やしていくのがよいですね。

そしてやはり実践しないとスキルが身につかないので、就職して3~5年程度修行するのが近道です。

会社に3~5年いた方がいい理由

気になる方もいるので会社に3~5年いた方がいい理由。

実際会社の入るとわかりますが、一つのプロジェクトのサイクルってだいたい2~3年くらいです。長いと5年くらいの場合もあると思います。アプリ開発とかだともっと短い場合があるかもしれませんが。

プロジェクトの始まりから終わりまでを見ておくということは非常に大事で会社に入る大きなのメリットの1つです

プロジェクトを一通り見ればどんな工程が行われているかわかりますし、どんな技術が実際に使われているかもわかります。

上記は会社に入らなければ理解しにくいので実際に見て覚えるのがおすすめ。

なのでいずれ転職や独立を考えている場合でもプロジェクトの始まりかわ終わりまでを一通り見ておきましょう。

参考記事:
未経験フリーランスを席捲する「カジュアルな情報商材」
未経験エンジニアを取り巻く地獄絵図と、私がプロデュースしてきたキャリアチェンジ例

久松剛さんという方が書かれいているnoteです。
未経験ITエンジニアがとりまく2010年代~2021年までの環境が非常にわかりやすく解説されています。

未経験からITエンジニアを目指している方であれば絶対読んでおいた方がよいです。

最近TwitterでIT系の情報はほとんど見ていなかったのですが、情報商材などは結構えぐいことになっているようですね。

ITエンジニアで稼いでいる人とは?

ITエンジニアで稼いでいる人は以下のような人です。

①業界トップレベルの圧倒的なスキルを持っている人
②極限まで効率化して稼ぐ仕組みを作っている人
③プログラミング超マニア

なのでもしITエンジニアで稼ぐことを目指すならどこを目指すかを考えることが大切です。

未経験の人が①を目指すのは非常にハードルが高く十年レベルでの計画がいるので、未経験者には全くおすすめしません。

次に②のパターン。
インフルエンサーなどに多いですね。

一見最も簡単そうに見えますが、効率化や仕組み化も非常に難易度が高いです

ノウハウの内容が正しいかどうかはひとまずおいておくとして、ノウハウを伝えている人のスペックがめちゃくちゃ高い。高学歴だったり、営業などでものすごい成績をあげていたり、起業していたりするので。

スペックが高い人たちの「これくらい簡単にできるでしょ」は恐らくあなたが想像する数百倍の努力が必要な作業です

なので一見簡単に見える作業でも結構難易度が高いと考えておくべきですね

で、未経験者が可能性があるとしたら③。
ITマニアになるくらい勉強すれば、稼げる道も開けるかも…しれない。

ITマニアになるためにはまず、「IT技術について勉強することが楽しい」、「プログラミングを作ることが楽しい」というステップを踏む必要があります。

マニア的な学び方をすると勉強した内容が稼ぐことに直結するわけではありませんし、スキルが上がるまでにも時間がかかります。

また、ITマニアの人は特に稼ごうと思ってはおらず、プログラミングとかITが好きでいろいろ作りまくっていたら結果的に稼げたというパターンが多め。

狙って稼いだ訳ではないので論理的なノウハウは多分見つかりません。

が、何年も続けていれば作ったものがたまたま当たって稼げる可能性あります。

また、どこかで芽が出て①の領域に到達できる可能性もありますし、知識やスキルが増えれば②の仕組み化の難易度も下がってきます。

諦めずに勉強を続けましょう。

というわけで未経験者が楽に稼げる方法も確実に稼げる方法もありません。ネットでは「〇ヶ月で稼げる」とかいう情報が溢れていますが、難易度が高かったり短期間しか稼げなかったりガセネタだったりするのであまり真に受けないようにしましょう。

高額情報商材で稼いでいる方もいるようですが、炎上しやすいのと品質が低いと詐欺まがいな商法になるのでご注意を。

初心者であっても自分の経験を書いたnoteを低額(~1000円くらい)で売るのはありかなと思います。ただし、需要があるかはわかりません(笑)。

相当特殊な経験やノウハウがあるか、高度な実績がない限りは高額の商材を売るのはやめた方がよいですね。

ありふれた知識や経験を高額で売ると燃えます。(多分)

そもそも情報商材で稼ぐのはITエンジニアじゃなくね。

また、プログラミングを学ぶからと言ってITエンジニアにこだわるのはやめましょう
プログラミングは他の仕事でも活用できます。

・個人でアプリを作って販売
・自身の業務を効率化(業績がアップするので社内評価が上がる可能性あり)
・ブログやYouTubeなどで情報発信して広告収入などを得る

上記は飽くまで一例です。ITエンジニアにならなくてもプログラミングの知識を活用できる場はいくらでもあります。

なのでITエンジニアにはこだわらずに様々な方法を検討することが大切です

でも、高額情報商材はやめとおいた方がよいですなー。

いずれにしても勉強し続けないと稼げないのは確実。

まずはプログラミングを楽しむところから始めてみてください。

Python入門者のための100日勉強方法

稼ぎたい人は未経験からITエンジニアはやめとけという話

IT業界とツール活用

IT業界で活用されているツールについて紹介します。

IT業界は時短が非常に大事なので、ツールを使いこなして作業の効率化を目指しましょう。

Slack

Slackは開発者色の強いチャットツールです。チャンネルという単位で用途に合わせたチャットスペースを作ることができます。

連携できるアプリもあり、RSSの配信もできるので個人で使うのもおすすめです。

Slack(すらっく)の機能と活用法まとめ

Slackのスレッドを活用してアウトプットする

Googleカレンダー

名前の通りGoogleの展開しているカレンダーです。Googleアカウントに登録すれば無料で使うことができます。

Googleカレンダーを使いこなす方法まとめ

Todoist

TodoistはTodoリストに特化したタスク管理ツールです。簡単な操作でTodoリストを作ることができます。

個人でタスク管理したい場合におすすめのツールです。
Todoist活用方法まとめ

Trello

Trelloはカードという単位でタスク管理ができるツールです。チェックリストやコメントなど多機能なのが特徴。

チームでタスク管理する場合に特におすすめのツールです。
Trelloのおすすめ活用方法まとめ

PyCharm

PyCharmはPythonに特化したプログラミングエディタです。検索やテキスト補完など機能が非常に多く、Gitなどバージョン管理にも対応しています。

Community版は無料で使えます。
PyCharmの使い方まとめ

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